9月24日(金)に学びあいサークル「地域を歩く、話す、つながる」第1回目を開催しました。
※学びあいサークルでは、自分の地域を歩いて、気づいたり発見したことを、みんなで共有し、それぞれの方法で地域とつながってみることを目的にしています。
ありがたいことに国内外から参加申し込みをいただき、2度のプレミーティングを経て、第1回目を開催しました。
今回参加してくださった皆さんは、自分が暮らす地域についてもっと知りたい、歩いてみたい、何かを見つけたい!という方々。同じ自治体でも、地域によって、つながりによって、自分自身のライフスタイルによって、見える風景は全く異なります。
今回は、それぞれが地域を歩いて見つけてきた風景について共有し、話し合うことで、自分一人で見るよりも、さらに多様な異なる視点で地域を見て、新たなつながりや活動のきっかけを見つけていければと思っていますが、はてさて…?
地域で撮った写真をもとにコンパス分析
前半は、サークル発起人メンバーの一人のゆきさんが地域で撮ってきた写真をもとにコンパス分析を行いました。
コンパス分析とは、東西南北の頭文字に見立てた4つの視点
?北(N):自然、環境
?東(E):お金の流れ、どんなところに地域でお金がかかっているか
?南(S):人のつながり・文化・暮らしの見え方
?西(W):誰が決めたのか?関われるのは誰?管理しているのは誰?
を使った分析方法です。
「禁止の表示がたくさんある!」
「隣の家は昔お店だったのかも。看板の名残がある。」
「遊具の安全性はどうなんだろう?」
「防災倉庫って何が入っているの?」
「うちの近くでは毛布やお水や炭や非常食が入っている」
などなど、1枚の写真でも人によって着目するところが違うので、一緒に見て話し合うことによって様々なものが見えてきました。
ゆきさんの写真は、とある街角の公園。
木と遊具、たくさんの張り紙、防災倉庫などが写っています。近辺の住宅と密接だったり、何かの看板が見えたり、情報が多い!まずはグループで一緒に写真を見て気が付いたこと、疑問に思ったことなどを話し合いました。
ゆきさんが行ったコンパス分析から抜粋すると…
N:公園の周辺の家は庭がなさそう、木が古い
E:文化住宅がある、戸建て住宅が密集
S:防犯とかどうなのか?、消防団?、防災備蓄倉庫
W:市からのお知らせ、防犯提示、避難場所指定
?宅地再開発が進み高まる防犯・防災の必要性(E・W)
?防災備蓄倉庫と様々なお知らせ、国際電話がかけられる公衆電話などが一箇所に集まった「公園」ができたのでは…?(W・S)
?国際電話がかけられる公衆電話は技能実習生がいざという時にかけられる。防災、公共の観点から使えるものだといい。
参加者の方で大阪の地域をよく知る方から、宅地の公園の騒音トラブルや防災倉庫を置ける唯一の場所なのかもといったお話もありました。
たった1枚の写真について話し合うだけでも、様々な情報を引き出しあい、また地域の状況や社会についても思いを馳せることができました。
持ち寄った写真を見ながら話し合い
続いて、参加者の皆さんが持ってきた写真についてグループで一緒に見ながら話し合いました。貯水池、マンションと丸太、アジア食材店、小さな文具店、水路、躓きの石、動物の車止め等々…。
お互いの写真について考えを巡らせたり、それぞれが見つけた風景について写真からは見えてこないストーリーを聞いて驚いたり、話せば話すほどに話題は広がっていきました。
参加メンバーの方の一人は、歩いてみたら見つかった近くの貯水池が実はかなり歴史が古かったこと、石碑を読んでみたら水をめぐる争いがあったこと、新しいエリアだと思っていたら意外な土地の歴史を知ることになったと話していました。メンバーの一人も、同じく何度も歩いている場所でふと気が付いた石碑に歴史を感じたと共感していました。
その他たくさんのストーリーがあって、とてもここには書ききれないのですが、また少しずつ、毎回の報告とともにご紹介できればと思います。
次回は10月の最後の金曜日です。
メンバーはさらに歩いて何かを見つけてくるはず。一体どんな話が飛び出すのか、楽しみです!
ちなみに今回使った手法「コンパス分析」ですが、持続可能な地域づくりのための「学びあい」ハンドブックに掲載されています。DLでのご利用は無料、返信用封筒添えた郵送申し込みもできます。(報告:大野のどか)