2020年6月15日

持続可能な地域づくりのための「学びあい」実践事例⑧「『地域・学びあい・入門セミナー』フォローアップ訪問」

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こんにちは!2019年9月14〜15日に開催された「地域・学びあい・入門セミナー」に屋久島から参加した中島遼です。

私は4年前に屋久島に移住し、2019年11月末まで「民宿すぎのこ」の女将を務めました。現在は家族と一緒に「漁師の暮らし体験宿 ふくの木」と遊漁船の開業に取り組んでいます。漁師である義父から自然環境の変化や、魚の漁獲量が減っていること、島の漁業が衰退しているという話を聞き、私も何かしたいと思ったことが活動のきっかけです。

一次産業の問題を解決するためには、自分たちだけでなく地域全体を考える必要があると感じ、地域づくりに興味を持つようになりました。

2019年に屋久島で開催された鹿児島県、屋久島町、NPO法人HUB&LABO Yakushimaが主催する「まちづくりLABO」という地域づくりのための人材育成セミナーに参加し、そのメンバーから「地域・学びあい・入門セミナー」を勧められ、参加したという流れです。

今回はその後のフォローアップとして2020年2月25〜27日に開発教育協会(DEAR)の事業コーディネーターの西あいさんと南雲勇多さんが来島した3日間についてお伝えします。案内役は屋久島から「地域・学びあい・入門セミナー」に参加した2人、私と「屋久島サウスビレッジ」(ゲストハウス )のオーナー・阪根充さんです。

来島一日目

屋久島空港の前で、左から南雲さん、阪根さん、西さん

25日夕方、屋久島空港に到着した西さんと南雲さんがまず向かったのは、宿泊するゲストハウス「屋久島サウスビレッジ」です。空港がある島の東側の長峰集落から、宿がある南側の平内集落までは車で約35分。あまり知られていませんが、屋久島には24の集落があります。ちなみに、島一周は約100km、車で約3時間です。

この日の夜は、NPO法人HUB&LABO Yakushimaの代表理事・福元豪士さんと、同団体の理事・屋久島おおぞら高等学校の渡邉匠さんと鍋を囲みながら、まずは「屋久島がどんな地域なのか」を2人に知ってもらうための情報と、それぞれの活動内容について話し合いました。

それから、私と阪根さんが「地域・学びあい・入門セミナー」に参加するきっかけになった「まちづくりLABO」について深掘りします。HUB&LABOが地域づくりをする上で大事にしていること、DEARが今後どんな形で屋久島に関わっていけるかについて、終始話が尽きませんでした。

屋久島サウスビレッジで、終始和やかな雰囲気のミーティング

見えてきたニーズは大きく3つ

①団体(HUB&LABO)の振り返りのコーディネート

②「まちづくりLABO」の今後のアクションを後押しする学びあいの場orワークショップの企画

③より多くの人に地域づくりに興味を持ってもらう、参加してもらうためのアプローチ

来島二日目

持続可能な地域づくりのための「学びあい」ハンドブックを手に

翌日26日は、阪根さんが住む平内集落ツアーからスタート。私は夜から合流するため、案内役は阪根さんにお任せしました。

屋久島おおぞら高等学校では地域を巻き込んだ教育プログラムの開発の話し合いで大盛り上がりだったようです。その後、島の西側の世界遺産エリア・西部林道を抜け、「屋久島ギャザーハウス&カフェ キヨコンネガイ」、島の特産品「サバ節」を生産する馬場水産、就労継続支援事業所が運営するカフェギャラリー「百水」、屋久島環境文化研修センターと、島をぐるりと一周し、島の自然と人と特産品に触れる、濃厚で充実した時間を過ごしたようです。

レストラン「かたぎりさん」でのミーティングの様子

夜はレストラン「かたぎりさん」で屋久島のボードゲーム制作などに取り組む「しまりす村」の村松佳子さん、地域おこし協力隊の吉村卓海さんと夕食を共にしました。

村松さんが制作中のボードゲームを体験したり、地域おこし協力隊の活動内容を聞いたり、様々な職種や立場の人から話を聞くことで、西さんと南雲さんに屋久島のことをより深く知ってもらうことができました。

来島三日目

「学びあい」ハンドブックを手に意見を交わす

最終日の27日は宿泊施設「モスオーシャンハウス」のオーナー・今村祐樹さんに会いに島の南東にある高平集落へ。これまでさまざまな人や物から屋久島の情報を得たこともあり、西さんと南雲さんからも屋久島の地域づくりに生かせそうな、さまざまなアイデアをもらうことができました。特に盛り上がったのは「地域にあるものに光を当てる地図作りワークショップ」について。

地域で話し合うと「無いもの」に焦点が当たりがちですが、「今あるもの」「これからも残したいもの」を地図に落とし込んで可視化するというワークです。他にも屋久島憲章の世界を実現するために、集落を水の流域でとらえるようなワークショップや、高平集落を活性化するためのワークショップなど、地域にとって必要なものが何なのか、意見を交わすことができました。

八万寿茶園の茶畑での話し合いの様子

最後は駆け足でレストラン「ヒトメクリ」の店主・永綱未歩さんとお会いしながらのランチタイム、そして有機栽培のお茶作りにこだわる八万寿茶園の渡邉桂太さんと緑輝く茶畑でお会いして、抹茶ソフトクリームを頬張ってから急いで空港へ向かいました。たくさんのニーズや解決したい課題が出てきた中から、いくつかの「学びあいの場」を実践することを約束し、2人を見送りました。

3日間で気づいたこと・感じたこと

さまざまな人と会って地域づくりに対する意見を聞くことができたのは、私たちにとっても大きな収穫でした。実践したい「学びあいの場」の具体案も見えたので、期待以上にDEARと屋久島の距離が縮まったように感じたというのが個人的な感想です。

ほかにも…

島外から来た「第3者」という立場だからこそ、地域の人に対して質問しやすいことや、地域の人にとっても話しやすいことがある。

近くにいる人、普段一緒に活動している人の考えを改めて聞く場面が意外とないことも。知ってるつもりの相手に対して「そんなこと考えてたんだ!」という発見があった。

外からの視点を加えることの大切さ。ずっと中にいると気付かないこと、忘れてしまうこともあるので、新鮮な気持ちで客観視できたり、世界観が広がるのはとても良い。

…などなど、たくさんの気づきを得ることができました。

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